谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

Day-3 : JavaOne Technical General Session

話題はJavaSE、JavaEE、JavaME.Nextの3つ。


まずはJavaSE 7、8、9から。
7〜9時にもなれば太陽(Sun)は沈むよね、なんて軽いジョークも
あったそうですが、少し遅れて行ったので聞きそびれました。


今更Java7について整理するのも何なので、簡単に整理しておきます。
1. 生産性向上のための、細かい改善 : Project Coin
2. クロック数からコア数の時代へ。
 2-1. 並列処理を簡単に行えるように : Fork/Join、Collectionのfilter、map
 2-2. 並列性処理を効率的に記述するために : Project Lambda (Closure)
3. さようなら、冗長なsetter/getter : value class
4. 複数の言語を動かすために : DaVinci Machine (JSR 292、Invoke Dynamic)
5. JAR Hellからの脱却 : Project Jigsaw (Modularity)
 5-1. 必要なモジュールはmodule-info.javaに書いてしまえ!
 5-2. -classpathはもう不要!


という感じ。
このうち、JigsawとLamdaはJava8へ、それ以外はJava7にてリリース。
(もしかするとvalueクラスもJava8だったかも)
Java7は2011年中頃、Java8は2012年末までにリリース予定とのこと。


そして、次はJavaEE6。
内容については、もう良いですよね。割愛。


あ、一つだけ初めて知ったこと。

return Response.status(404).entity(message).type("text/plain").build();

という流れるようなインタフェースでレスポンスを返せる
ResponseBuilderが使えるようになるらしいです。


はい、どうでも良いですね。


ちなみにfuture of JavaEEという話も出ており、
WebSocket APIの必要性などが話されたのですが
全体的に小さな話に終始していて、あまり全体的にな構想が見えませんでした。


私の意見ですが、
JRockit Virtual Editionのように、OSを介さないJavaが主流になってくると
今後、もっとJavaEEの重要性が増してくるように思います。


というのも、OSがなくなるせいで、
「シェルでごまかそう」とか「そこはcronで」なんて事ができなくなるため、
定期バッチを実行するためにも、きちんとJavaEEで書く必要が出てきます。


そういう意味で、JavaEEがOSの仕事を一部肩代わりするような
存在になっていくんじゃないのかな、と思っています。


さて、次はJavaME。
iPhoneAndroidだ言ってる中で、Java/Oracleがどういう立場を取るか
ちょっと注目していたのですが、あまり戦略的なものは見えて来ませんでした。


OracleはJavaMEにもコミットするよ」というメッセージこそ
何度も出てきたとは言え、具体的なものや、ワクワクするものはありませんでした。
新しいものと言えば、JavaME上でHTML5レンダリングできるぐらいです。


ということで、まとめると、
JavaSEは向こう2〜3年の方針が明確になってきた、
JavaEEは足踏みだけど、(個人的予想では)2年後ぐらいに動きがあるかも、
JavaMEは下手したら消えてしまうんじゃないか、
という風に感じた、ジェネラルセッションでした。