谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

見た目重要。

その製品自体が成熟してくると、どのメーカーでも機能は変わらなくなるため、
マーケットは「機能」ではなく「質」に価値を求めるようになる。

成熟すると求められる価値が変わる。その変化に敏感になること - こもりん日記

格ゲーをやってた自分は、とある時に(自分自身が格ゲーから身を引く頃に)
「レバーとボタンで操作する以上、格ゲー、あるいはゲーム自体が、これ以上に流行することはない」
「タッチパネル、もしくは、もっと直感的なUIがあれば、新しい層を開拓できるのに」
って言い切ったことがあります。


その後、Wiiが流行したので、この確信は正しかったと思います。


その確信に従って言えば、
話題のストリートファイターIVをもってしても、ブームの再燃は期待できない。
あれは、レバーとボタンで育った世代へのプレゼントでしょう。
(もちろん、僕は、そのプレゼントを受け取るんだけどね!)


ただ、一方で、
基盤が成熟していないのに、新しい質を求めても、せん無きこと。


http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080213/293602/

この記事を読んで、
ベッカムが良いから、見た目を改善しよう!」と
いきなり新しい質に走るのは、愚かでしょう。


別の例で言えば
「英語が凄くうまいけど、サッカーが下手な選手」と
「英語は下手だけど、サッカーがとてもうまい選手」の
どちらが海外サッカーで求められるのか、で考えれば自明。


たぶん、若い世代、あるいはキャズム理論のイノベーターに属する人は
新しい技術やUXには敏感で、「新しい質」に走りがちなんだと思う。


でも、お金を握っているのは、多くの場合は、マジョリティの人たちであって、
この人たちを唸らせられなきゃ、
いくら技術オタクを獲得した所で、お金にならない、つまりビジネスを継続できない。


マジョリティは、周辺の質よりも、まずは本質、つまり機能を見る。
だから機能が重要なんだ。


そこに応える(=マジョリティの期待する機能に向き合う)ことができないからって、
「俺はビジネスができるスーツじゃない、ギークだ」と放言して逃げさることは、絶対に避けたい。


うん、
すべて、自戒込めて(笑