谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

新しいANA Payでマイルが貯まりやすくなった件。

以前、「ANA Mastercardとau PAYの組み合わせが良すぎる件。」というタイトルのエントリーを公開していましたが、それから数日で一部の仕様が変わって別のルートが生まれたり、新たに分かったことがあったりしたため、記事を書き直しました。

今回もANAマイラー向けの記事です。

※2024年3月にKyashからANA Payへのチャージができなくなったため、この記事の内容は実現できなくなってしまいました。新しいルートも含めて、現在検討中です※

TL;DR

  • 新しいANA Payでルートが開けた
  • Kyashを挟んでANA Payを使えばマイル還元率1.5〜2%
  • ANA PayからSuicaにチャージしてマイル還元率1.5〜2%
  • ANA Payから楽天Edyにチャージしてマイル還元率3〜3.5%
  • 楽天経済圏も使いやすくなった

全体図は次の通り。

ANA Payを介したルートの全体像

だいぶキショい図になりましたが、順を追って詳しく説明していきます。

1. 新しくなったANA Pay

2023年5月にANA Payがリニューアルされ、それまではコード払いのみで限られた店舗でしか使えないものだったところから、バーチャルカードが発行されてVisaタッチやiDが利用できるようになったため、ネットでもリアルでも多くの店舗で使えるようになりました。

またチャージに利用できるクレジットカードもJCBのみだったところから、VISA、Mastercard、ダイナースが追加されてかなり使いやすくなりました。

www.watch.impress.co.jp

このANA Payを軸にしてルートも広がりました。

2. ANA Payにバーチャルカード経由でチャージして1.5〜2%のマイル還元

いきなり裏技の話です。

ANA PayにANAカードからチャージすると、一般カード(2倍コース)とゴールドカードは0.6%、プラチナ(プレミアム)カードなら1.1%のマイルが還元されます。またANA Pay利用時に0.5%のマイルが貯まるため、合計でそれぞれ、1.1%、1.6%の還元率となります。

合計で見れば直接カードで支払った時の還元率(それぞれ1.0%、1.5%)よりも0.1%だけ高くなるという立て付けのためか、チャージ時の還元率そのものは少し渋めになっています。

ただここで、ANAカードから直接チャージするのではなく別のバーチャルカード、たとえばau PAY、Kyash、Revolutなどを経由してチャージすると、ANAカードからバーチャルカードへのチャージでANAマイルが1.0〜1.5%還元され、バーチャルカードからANA Payにチャージすることでバーチャルカード側でキャッシュバックされて、さらにANA Pay利用時にも0.5%のANAマイルが還元されますので、合計1.5〜2.0%のANAマイル還元とバーチャルカードのキャッシュバックが入ることになります。

つまりANAカードから直接ANA Payチャージする時に比べてマイル還元率が0.4%上がるわけです。

2-(1) バーチャルカードのオススメはKyash

ANA Payにチャージするためのバーチャルカードとしては、au PAY、Kyash、Revolutなどが使えます。このうちRevolutはチャージ時に手数料が掛かってしまうのですが、au PAYとKyashでは手数料は掛かりません。

au PAYを使うと0.5%のPonta = 0.25%のJALマイルが還元されるため、JALのマイルを使っている人にはオススメです。ただau PAYにチャージができるANAカードはANA Mastercardのみですし、チャージは月上限5万円と少し物足りません。私はau PAYも使っていますが、もっとたくさん使うためにKyashを併用することにしました。

www.kyash.co

Kyashは最もシンプルなKyash Card Virtualであっても本人確認さえ行えば月15万円まで利用でき、物理カードを発行すれば月100万円まで利用できるようになります。またKyashへのチャージにはJCB、Visa、Mastercard、AMEX(ただしAMEXは還元率0.5%)が使えるため、au PAYのようにMastercard必須でないところもメリットです。

なおKyashでは利用時に毎月5万円まで0.2%のポイントバックを受けられます。このポイントはマイルとは交換できませんし、他の還元率に比べて低いため、この還元については無視することにします。

2-(2) プラチナプリファードならANA Payで1.7%のマイルが貯まる

Kyashにチャージするクレジットカードとして、以前のエントリーで紹介したプラチナプリファードもオススメです。ANA VISAかMastercardを持っている場合はVポイントを60%のレートでANAマイルに交換できるカードです。

年間100万円単位(100万円、200万円、300万円…)で利用することで、Vポイントの還元率が実質2.0%となるため、1.2%のマイル還元を受けられる計算になります。ANA Payとの併用で、マイル還元率が実質1.7%となるわけです。

cero-t.hatenadiary.jp

集計期間の終わり頃に100万円単位に足りなければまとめてKyashにチャージしても良いですし、逆に余裕があるなら利用を控えて他のANAカードからチャージするよう切り替えても良いでしょう。

2-(3) ANA VISAプラチナならANA Payで2.0%のマイルが貯まる

決済額がもっと多い方は、KyashにチャージするクレジットとしてANA VISAプラチナを利用しても良いと思います。年会費88,000円とお高めのカードですが、マイル還元率が0.5%上がるため、バーチャルカード経由でANA Payにチャージして利用すると合計2.0%のマイルが還元されることになります。

ここまでの話をまとめると、次のような図になります。

クレジットカードからKyashを経由してANA Payチャージ

ちなみに実はリニューアル前のANA Payでも、サービス開始当初はJALカードSuicaからANA PayにチャージすることでJALのマイルが1%還元され、ANA Pay利用時にANAのマイルが0.5%還元されていました。ただ2〜3ヶ月ほどで対策されて還元されなくなりました。そう考えると、この裏技もいずれ対策されるかも知れませんね。

3. Suicaのマイル還元率も1.5〜2.0%

新しいANA Payは、モバイルSuicaにもチャージできるようになりました。そのため、上記の還元率がそのままSuicaにも利用できることになります。

ANAカードから交通系カードにチャージしてもマイルの還元を受けられないか、還元を受けられても0.5%か1%還元までですから、それを伸ばすことができるANA Payルートは魅力的です。

ちなみにANA PayからSuicaに直接チャージしても良いのですが、ここにToyota Walletを挟むこともできます。

toyota-wallet.com

ANA PayからToyota Walletにチャージして、Toyota WalletからSuicaにチャージすれば、Toyota Wallet → Suicaチャージ時にToyota Walletの残高が1%還元されます。Toyota Walletの残高はマイルにできるわけではないため、マイルだけに興味がある場合はこのルートを無視しても良いでしょう。ただ、もしANA Pay → Suicaのルートが塞がれてもこちらのルートは少し生きながらえそうですから、作っておくと良いように思います。

ANA Pay経由でSuicaチャージ可能

なおToyota WalletにはiD(VISA)とQUICPayJCB)の2種類ありますが、このルートで使うのはiD(VISA)の方です。QUICPayJCB)は設定しなくても構いません。

4. ANA Payから楽天Edyにチャージして使えばマイル還元率3.0〜3.5%

新しいANA Payは、なんと楽天Edyのチャージにも利用できます。楽天Edyは00年代からある息の長い決済方法で、今となっては少し古くさくなった印象も拭えません。

このEdyは、見落とされがちなのですが、ANAマイルがたくさん貯まるのです。

ANAカードに登録されているEdyか、Androidスマホを「ケータイ de Edyマイル」に登録してEdyにチャージして利用することで、0.5%のANAマイルが還元されます。さらにANAにはAMCモバイルプラスという仕組みがあり、月額324円 or 330円を支払うことで、Edy利用時に1.5%のマイルが還元されるようになります。

www.ana.co.jp

合計すると、プラチナプリファードからAMCモバイルプラスのEdyまで使って3.2%のマイル還元、ANA VISAプラチナからなら3.5%の還元となります。日常的な利用で3%越えって、ちょっととんでもないですね。

還元率の高い楽天Edyにもチャージ可能

AMCモバイルプラスに加入するかどうかは少し迷うかも知れませんが、1マイル = 3円程度と考えるならば、おおむねEdyを毎月1万円以上を使う(100マイル以上の差になる)ようならAMCモバイルプラスに入り、そうでないなら入らないという辺りが現実的な損益分岐点だと思います。

なおANA Payから楽天Edyにチャージする方法ですが、ANA Payのバーチャルカードを楽天の支払い方法に設定したうえで、Edyアプリ側で支払い手段として登録したANA Payを選んでチャージするという手順になります。微妙に分かりづらかったです。

ちなみに昨今の電子マネーQRコード決済ブームに伴って、Edyを利用できる店も増えており、スーパーや薬局などでも使えることが多いため日常的に利用しやすくなりました。日常的な支払いで3%還元、受けていこ!

5. 楽天Edyから楽天キャッシュにチャージして楽天証券楽天Payで1.5〜2.5%還元

2023年7月に、楽天Edyから楽天キャッシュにチャージできるようになりました。もともとは楽天キャッシュから楽天Edyにチャージできていたので、相互交換ができるようになったということです。

もちろん交換時にはマイルの還元などはありませんが、楽天Edyから楽天キャッシュにチャージすることで、楽天証券楽天Payでも利用できるようになるわけです。

楽天証券では毎月5万円まで楽天キャッシュを利用した積立投信が可能で、楽天カードなどからチャージした投信ではせいぜい0.5〜1%の楽天ポイント還元(= 0.25〜0.5%のマイル)だったのですが、ここまで説明してきたルートを使えば1.5〜2.0%のマイル還元が受けられるようになるわけです。投信だけで毎月750〜1000マイル、年間で9000〜12000マイルになります。デカい。

一方の楽天Payは、利用時に1%の楽天ポイント(= 0.5%のマイル)が還元され、ここまでのルートを使うと2.0〜2.5%のマイル還元が受けられることになります。還元率こそ楽天Edyより低いですが、ネットショップや実店舗などでは楽天Edyは使えないけど楽天Payなら使えるという店も多く、使えるようにしておけば用途が広がります。

ANA Payから楽天Payや楽天証券まで使える

これまで楽天キャッシュを使ってマイルを効率よく貯めるためには、Apple Pay WAONを使ってミニストップ楽天ギフトカードを購入する必要があったのですが、Apple Pay WAONにチャージしやすいANAカードがないため、あまり使えませんでした。

そのルートとほぼ同じ還元率を、今回紹介したANA Payルートで得られるようになったわけです。

余談 : ライフソリューションサービスの利用も半分で済む?

ANAでは、ANAカードやANA Payを利用することで翌年のステイタスを得やすくなる施策があります。

www.ana.co.jp

たとえばANASFC会員になるために必要なプラチナステータスを得るためには、5万PP(プレミアムポイント)必要なところが、ANAカードとANA Payを年間400万円以上使えば3万PPで済むようになっています。

400万円というのはなかなかの額なのですが、今回紹介したANAカード → Kyash → ANA Payという流れでチャージすれば、おそらくANAカードとANA Payは別々のカウントとなり、200万円で済むはずです。*1

しかも楽天証券の投信でも使えるため、200万円のうち5万円 * 12ヶ月 = 60万円は楽天投信で利用でき、あと140万円分を使えば良いわけですから、毎月12万円ほど使えば到達できることになります。

そんな簡単に達成できてしまっては施策の意味もないため、やはり近いうちに何らかの対策が行われるのではないかと推測しています。

まとめ

すべての話を図にまとめると、こうなります。

ANA Payを介したルートの全体像

たとえばANA VISAカードを利用した場合、還元率は次の通りになります。

いずれもプラチナプリファードにすれば実質+0.2%、ANA VISAプラチナにすれば+0.5%となります。

なお今後考えられる仕様変更としては、ANA PayへのチャージがANAカード限定になることです。バーチャルカードを経由してのチャージの方がマイルが貯まるというのは不自然ですし、ライフソリューションサービスの施策を容易に達成されてしまっては意味がないため、ここは早々に防ぎにくるのではないかと思います。ここが変わった場合、還元率は全体的に0.4%下がります。

もう一つが、ANA Payから楽天Edyへのチャージができなくなるようになることです。KyashやTOYOTA Walletなど、バーチャルカード系は楽天Edyへのチャージが制限されているものも多いため、ここも遅かれ早かれ制限されるのではないかと思います。こうなると楽天系の還元がすべて使えなくなります。もし事前に手を打っておくとすれば、今のうちにできるだけANA Payと楽天Edyを経由して楽天キャッシュにチャージしておき、必要な時に楽天キャッシュから楽天Edyにチャージすることができるでしょう。

そんなわけで、ある日とつぜん使っていたルートが閉鎖されることもあれば、もっと還元率の良い別のルートが開拓される可能性もある。

そんなスリル満点のポイ活を、ぜひ楽しんでください!

* * * * *

最後になりますが、このエントリーを読んでプラチナプリファードを作りたいなと思った方は、ぜひ次のリンクから発行してください。

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また、ANAカードを作り直したいとか、ANA VISAプラチナを作る覚悟ができたぜという方は、ぜひ次のリンクからお願いします。

https://www.ana.co.jp/amc/reference/anacard/mgm/regist/

  • 紹介番号 : 00102789
  • カナ氏名 : タニモト シン

ANAのゴールドカードを作ると、あなたにも僕にも2000マイルずつ、プラチナカードを作れば1万マイルずつ入ります。

いずれもポイントサイトより入るマイルが多いので、損はしないと思いますし、何より僕が嬉しいです。よろしくお願いします!

*1:検証したわけではありません