谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

インターネットは知識の銀行。預ければ、利子がつく。

確か、梅田望夫さんの「Web時代をゆく」だったかな? にあった言葉。
とても絶妙な言い回しだと思いました。


特に、「利子」という言葉感の辺りが。


インターネットへの情報公開において、
見返りばかり期待して、1の投資に対して、3や10を求めても
それは性急すぎて、期待する成果はなかなか得られないでしょう。


1に対して、0.1とか、0.05とか、
そんなフィードバックでも得られれば、「儲けもの」。
そこから始めるべきだと思います。


# だって、これだけ低金利な世の中で、10%もつくんだよ?(笑)


さて、この利子、3つほど面白い側面があると思います。


ひとつは、この利子が、「お金」よりも
「知識」あるいは「時間」に対して掛かる、ということ。


自分の些細な知識や、それを公開するために費やした時間に対して、
他の人が、より広い知識を(その人自身の時間を使って)与えてくれる。
そんな仕組みは、インターネット以外では、そう手軽なものはないと思います。


ふたつめは、この利子は、投資した知識や時間が
大きければ大きいほど、金利も増大する、ということ。


それこそ、1の投資に対して、3や10のフィードバックもあり得るような
連鎖反応、化学反応、あるいは発火(笑)ということもあるでしょう。


そして、みっつめは、この利子を支払うのは、
私たち自身である、ということ。


一番興味深いのは、みっつめかな。
要は、私たちは、一人ひとりが
小さな出資者(あるいはファウンダー)になれるということです。


貢献している個人に対して、私たちがフィードバックすることで
小さな(知識と時間の)エコサイクルが、ぐるぐる回るのです。


操作主義的に言ってしまえば、
自分がコメント/トラックバックを送ることで、
相手にモチベーションを与えて、働かせることができるのです。


、、、操作主義的に言うんじゃなかった、とちょっと後悔しました。


そう考えると、
大切なのは、何も自分が発信することばかりではなく
周りの人に、しっかりと反応し、フィードバックしていくことでしょう。


そういう考え方で、改めて世の中を見ると、
特にビジネスの主体たる「企業」のサイトやblogは
発信が中心になっているように思います。


でも、コメントやトラックバックが中心の企業があったって、
面白いんじゃないかと思います。


企業のリソースを使って、的確にフィードバックを行なっていけば、
何か新しい化学反応が、起こりそうですよね。