谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

IP電話アプリのバッテリー消費を調べてみた(計測方法編)

せっかくなので、計測方法や背景なども掲載しておきます。

測定対象の端末

端末は、Sony EricssonXperia Pro(MK16a)です。
日本で手に入れにくい端末なのですが、
 1) キャリア特有のアプリがあまり入ってない(メーカー特有アプリは多めなんですが・・・)
 2) Android4.0にアップグレードできるので、Android2.3と4.0の消費電力を比較できる
という理由で、この端末をターゲットにしました。


OSはAndroid 2.3.4と4.0.4の2種類。
Androidのバージョンが上がる事で、消費電力が変わるかどうかに注目しました。


また、通信に使うSIMはdocomoのXi契約で、プロバイダはmopera Uを利用しました。
Xperia Pro自体はXiには非対応ですが、3G通信は問題なく行なえます。
なお、データ専用プランではなく、通話も可能な通常プランにしています。

測定対象のアプリ

VoIPアプリは、普通に日本で使えるもので、そこそこメジャーなものだけを対象にしました。
ooVooやGoogle Voiceも候補に挙げていたのですが、今回はインストールできなかったため諦めました。


アプリのバージョンによっては消費電力が異なる場合もあるでしょうから
あくまで「2012年の初夏」の情報だと捉えてください。

測定方法

測定の前準備として、以下の作業を行いました。
 1) 端末を初期化する
 2) 同期や自動アップデートはすべてOFFにする
 3) 可能な限りプリインストールアプリは削除する(root化しなくても削除できるもののみ)
 4) 残ったプリインストールアプリは先に最新版にアップデートしておく
 5) バッテリーの消費傾向を見るために、Battery Mixをインストールする

また、計測中にできるだけノイズが入らないよう、
 1) テスト対象のVoIPアプリとBattery Mix以外は、アプリをインストールしない
 2) 窓際の決まった場所に置いておき、触らない
 3) Wi-FiはOFFにしておく
 4) 誰にも電話番号を教えない(電話やSMSが来ない)
ようにしました。


さらに、注意した点として
 1) 計測は2回ずつ行なって、その平均値を取る
 2) 極端に結果が異なった場合には計測をやり直す
 3) 計測開始から数時間後に、別の端末から発信して、待ち受けできている事を確認する
ことにしました。
ちなみにいずれのアプリも、待ち受けに失敗したことは一度もありませんでした。


このような環境での計測ですから、
通常の利用に比べてかなりバッテリーが持つ状態になっていると言えるでしょう。

余談

VoIPアプリを常用したい、という想いで行なった今回の計測ですが、いかがだったでしょうか。


「何もアプリを入れなければ丸2日以上バッテリーが持つ」とか「LINEだけなら2日弱持つ」というのは
スマフォに慣れきった人なら、結構持つもんだとか思うかも知れませんが、
いわゆるガラケーPHSでは一週間近くバッテリーが持つことを考えると、
やっぱり「何もしなくても2日でバッテリーが切れる」のは、短すぎますよね。


ecoNetBatteryのような画面OFF時に通信を遮断するアプリを使えば
バッテリーの持ちは数倍になるものの(普通に使っていても2日ぐらいは平気で持ちます)
今度はVoIPアプリでの着信ができなくなってしまいます。


VoIPアプリを普段の電話代わりに使うためには、
何かもっと根本的な解決が必要なのですが、なかなか・・・。