谷本 心 in せろ部屋

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XPS 15 2-in-1 レビュー最終回 2-in-1ノートのある生活 #デルアンバサダー

本日、XPS 15 2-in-1のモニターが終了しました。最後のまとめとして、1ヵ月ほど使ってきた感想を書きたいと思います。

発想を広げる時には、手書きがいいぞ

ちょうど1年ほど前に「ThinkPad X1 Yoga」を購入し、その半年後ぐらいに友人から「Surface Book with PB」を譲ってもらい、そしてこの1ヵ月ぐらいは「XPS 15 2-in-1」と併せて使ってきました。この3台は、いずれも2-in-1タイプのPCです。短期間に3台も使っているのはたまたまですが、ただ僕が2-in-1タイプのPCが好きなことには違いありません。

その一番の理由は、手書きができることです。

仕事でアプリケーションの設計を始める時や、プレゼンの内容を考え始める時は、手書きしたくなります。これらをする時には、まず発想を広げることが大切なのですが、発想を広げている途中で「考えながらキーボードを打って文字にする」のってすごく窮屈で、発想が広がりにくくなります。
それよりもフリーハンドで書き、文字だけでなく絵を交えたり、部分的にマインドマップ的にしてみたりすれば、発想を広げたまま記録できる、という感覚があります。

もちろん紙とペンで描いても良いのですが、それだとどうしてもPCに取り込むのが面倒くさくなります。スキャナを使おうがスマホで撮影しようがどうしても面倒で、しかし取り込まなければ確実に失ってしまいます。

だから、手書きのメモができるノートPCが欲しくなりました。

自分の発想を広げるためのツールとしての手書き、そして、それをなくさずに保存しておくための2-in-1タイプのノートPC、という位置づけです。
別に手書きはタブレットでも構わないのですが、僕はふだんノートPCを持ち歩いていて、それとは別にタブレットを持ち歩くのは面倒なので、2-in-1の方が好みなのです。ふだんノートPCを持ち歩かない人は、タブレットでも構わないと思います。

どうあれ、発想を広げる時には、手書きはいいぞ、ということです。

XPS 15 2-in-1は、何でもできるビジネスシューズか

先月、広島でプレゼンをする機会がありました。

行きの電車の中で、手書きでプレゼン内容を考え、たまにNetflixを観て息抜きをし、ホテルに着いたらプレゼン資料を作成し、だいたい出来たところで対戦格闘ゲームで遊んで。
・・・という一連の流れ、すべてXPS 15 2-in-1で行っていました。

もしも持っていたノートPCが、タッチパネルもなく、dGPUも積んでいないようなものだったとしたら、ノートPCとは別に「手書き用のタブレット」と「ゲーム機」も一緒に持っていかなければなりませんでした。
XPS 15 2-in-1は(重さが2.0kg前後なので)ノートPCとしては軽い方ではありませんが、それでもタブレットやゲームを一緒に持ち歩くよりは荷物が軽くなります。

もちろん、ゲーミング性能で言えばゲーミングノートにはかないませんし、またデジタイザペンの性能もiPad Proほど高速には追従しませんし、ソニーのデジタルペーパーみたいな紙に近い書き味でもありません。ただ、1台で色々できるという点は間違いなく大きなメリットだと思います。

そういう点で、XPS 15 2-in-1を靴にたとえると、「サッカーボールを蹴ることも、ボルダリングもできる、ビジネスシューズ」みたいなノートPCだな、という気がします。
ふつうの革靴では、ボールを蹴ってしまえば痛みますし、もちろん壁なんて登れません。XPS 15 2-in-1はそれができるPCなのです。ただし、サッカーのスパイクやボルダリングシューズほど、それぞれに特化した性能でもありません。

あれもしたい、これもしたい、でも荷物は増やしたくない、というニーズに合ったPCだなと思います。

今後のXPSに望むこと

XPS 15 2-in-1の体験そのものは良かったのですが、いくつか細かいところで不満がありました。

1つ目は、Radeon独自の機能であるRadeon ReLiveなどが使えなかったこと。Core i7-8705Gに搭載したRadeonの扱いがどことなく中途半端ですし、後継CPUのアナウンスもありませんし、なんだかこのCPUは失敗作だったのかなと推測したくなります。もし新モデルが出るのであれば、普通にGeForceにしてくれればと思います。

もう1つ目は、インタフェースがUSB Type-Cしかないこと。積極的にレガシーインタフェースを排除するMacBookならまだしも、WindowsノートでUSB Type-Cのみにするのは、チャレンジング過ぎると思うのですよね。今はまだType-Aは標準搭載、できればHDMIも欲しいなと思いました。

そういう意味では、XPS 15 2-in-1は、Dellとして敢えて攻めた製品という位置づけだということでしょうか。
このチャレンジのフィードバックを踏まえて、今後も良い新モデルを作って欲しいなと思います。1ヵ月間の体験モニターをさせていただき、ありがとうございました!