谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

UniFi はじめました。

Wi-Fi ルーターはどのメーカーが良いのか。

Buffalo は安定しないとか、TP-Link は壊れやすいとかセキュリティが云々とか、やっぱり Aterm が安定だけど UI が古いとか、性能は ASUS だねとか、逸般の誤家庭なら YAMAHA か NETGEAR だろとか、色々言われていますが。

その中でちょうどバランスが良く、ITエンジニアにとって使いやすそうな UniFi シリーズにずっと憧れていましたが、この度ついに導入することとなりました。

ui.com

Ubiquiti の UniFi はルーターやハブ、ネットワークカメラなど様々なネットワーク機器を管理できるネットワークプラットフォームで、モダンな UI ダッシュボードから設定や可視化ができます。

その機能性に比して値段も業務用ネットワーク機器に比べて控えめで、月額費用(サブスク)なしで運用できるのも嬉しいところです。

TL; DR:

いまのところ UniFi はITエンジニアにとって最高だなという気持ち。

お値段はこれくらい。

機種名 単価 台数 小計
Cloud Gateway Fiber ¥51,200 1 ¥51,200
U7 Lite ¥18,200 2 ¥36,400
PoE Adapter (15W) ¥1,500 2 ¥3,000
合計 - - ¥90,600

現在は「Memory Surcharge」という追加料金が掛かるのと、少しLANケーブルを買い足しましたが、合計で10万円を切る程度。

そして、UniFi Design Center はとても面白い。

design.ui.com

以上がまとめとなります。

我が家の環境

  • インターネット回線はソフトバンク光10G
  • 土地100平米前後、床面積100平米前後の2階建て3LDK
  • 各部屋に有線LANポートあり(メッシュWi-Fiは有線バックホールのみ)
  • 利用する端末の大半は 1GbE か Wi-Fi 6E のみ。Mac mini だけ 10GbE

導入の背景

Wi-Fi 7 や 10GbE に対応したルーターが続々と発売される中で、我が家もそろそろ Wi-Fi 7 対応させたいなと思いながらもなかなか自分の環境にとって最適な機種が見つからず、ISP が提供するルーターとレンタルメッシュ Wi-Fi ルーターで過ごしていました。

それを変えるきっかけになったのは、AI でした。

Claude Code や Codex のようなコーディング用 AI エージェントを使い始めると、外出中にもエージェントに指示を出したいなと思い始めます。Claude Code Remote Control などリモートから接続する仕組みもありますが、あまり使いやすくはなく、やはり SSH で繋げられるようにしたくなります。

それで最初は Tailscale を使っていたのですが、この接続の仕組みはどうかなという気持ちや、諸事情により Tailscale を使いづらい端末もあったため、VPN サーバの導入を考え始めました。

あ、そういえば UniFi の Cloud Gateway には VPN サーバ機能があったじゃないかと思い至り、これは UniFi を導入する言い訳として最高じゃないかということで、UniFi の導入に踏み切りました。自分への言い訳が大切なのです。

導入費用

一番気になるのがお値段だと思うので、先に書いておきます。

最初に見積もった時は、全室 10GbE あるいは SFP+ で光回線化、ハブも PoE 対応のものを揃え、Wi-Fi AP も 6GHz 対応のものを選ぶ前提で計算して、おおむね30〜40万円でした。ちょっと迫力がありすぎるお値段です。

そこから何を削れるか、何を我慢できるかを考えてミニマムなものにしたところ、次のようになりました。

機種名 単価 台数 小計
Cloud Gateway Fiber ¥54,220 1 ¥54,220 ※
U7 Lite ¥18,200 2 ¥36,400
PoE Adapter (15W) ¥1,500 2 ¥3,000
合計 - - ¥93,620

※Cloud Gateway Fiber は ¥51,200 ですが、購入時には「Memory Surcharge」で 3020 円ほど追加されていました。

スモールスタートのため最小限の機器しか買っていないものの、10万円未満なので家庭用ルーターとさほど大きな差はなく、一般のご家庭でも稟議が通るお値段です。

UniFi のファーストインプレッション

まだ UniFi を使い始めて24時間程度ですが、今の時点の感想を書いておきます。

ダッシュボードが最高

とにかくもうダッシュボードが最高です。

僕は様々なシステムを監視してきたITエンジニアですから、自宅内でネットワークトラブルがあった時にはルーターの管理画面を見に行くわけですが、一般的な家庭用ルーターだと設定はあれど監視情報がほとんどありません。そのためトラブルシュートも論理的には進めづらく、再起動したり無闇にケーブルを差し直したりすることしかできません。

そこが UniFi だと、通信状況や接続端末、またネットが不通になった際のログなど、様々な情報がダッシュボードから確認できます。他のルーターもこれくらいデフォルトで見えるようになってくれよというもどかしさもありますが、何にせよITエンジニア的には「ようやく真っ当に情報が見られるようになった」という気持ちです。

ダッシュボードのトップ画面。通信状況がよく分かる

ホームゲートウェイの再起動を掛けてネットが切れた時もログが残る

トポロジーも綺麗に出る。ハブも UniFi にすればもっと綺麗になる

今はまだハブを UniFi 化していないためネットワークトポロジーはあまり綺麗に出ていませんが、これから徐々にハブも UniFi に置き換えていく予定です。

U7 Lite は 2台でも何とかなる

我が家は上に書いた通り、土地100平米前後、床面積100平米前後の2階建て3LDKの戸建てです。

これくらいのサイズ感で、1Fの端っこと、2Fの反対側の端っこにそれぞれ U7 Lite を置いたところ、家全体のほとんどの場所で 5GHz で安定した通信ができました。

我が家では Linksys Velop で初めてメッシュルーターを導入し、その後は auひかり、ソフトバンク光のメッシュルーターをレンタルしていたのですが、いずれもメッシュルーターは3台ないし親機を合わせて4台での運用をしていました。

Wi-Fi ルーター自体の出せる電波強度は法律で決まっているでしょうから UniFi にしたところでさほど電波が強くなるわけではないのでしょうけど、電波の広げ方が上手なのか、2台でもそこそこきちんと届いています。

一部の部屋(浴室や奥まった部屋など)で少しアンテナが弱くなる場所もありますが、今のところ通信が切れるほどではないので、しばらくこのまま様子を見たいと思います。

機器を選ぶ時に考えたこと

機器選びで考えたことも記録として残しておきます。

入口は Cloud Gateway Fiber 1択

まず親機になるルーター。これは僕の条件では Cloud Gateway Fiber の1択でした。

jp.store.ui.com

インターネット回線がソフトバンク光10Gのホームゲートウェイを経由した接続になるため WAN 側の 10GbE ポートが必要になります。その時点で Cloud Gateway シリーズでは Fiber の1択になりました。

Dream Machine 系でも SFP+ の WAN ポートがあり、10GbE のトランシーバかメディアコンバータを使うことで 10GbE 化できるのですが、追加になる値段などを考えるとちょっと値段が可愛くなくなってしまいます。

Cloud Gateway Fiber にも SFP+ の WAN/LAN ポートがあるため、将来的に家庭内ネットワークの SFP+ 化に踏み切りたいと思った時にもこのまま使えることが Cloud Gateway Fiber を選んだ強い理由の一つになります。

Wi-Fi 7 AP は迷った末の U7 Lite

続いて Wi-Fi 7 AP ですが、これは色々と考えた末に U7 Lite に落ち着きました。

jp.store.ui.com

U7 Lite は Wi-Fi 7 対応、2.4/5GHz(6GHz 非対応)、アップリンク 2.5GbE で UniFi としてはローエンドに位置づけられる Wi-Fi AP です。

これを決めるにあたり、UniFi Design Center というサイトがめちゃくちゃ役に立ちました。

design.ui.com

家の図面をアップロードしてそれに合わせて壁や扉を配置すれば、どのくらい Wi-Fi の電波が届いてどれくらい速度が出るか確認できます。

めちゃくちゃ面白いので、製品を買わずにこのサイトでグリグリするだけでも楽しいです。UniFi でなくとも、他の同等製品でメッシュ Wi-Fi を配置する場所を考えるためにも使えると思います。

最初は U7 Pro XG(アップリンク 10GbE / 6GHz 対応)を買うことを考えていたのですが、Design Center で確認した所 Wi-Fi 7 / 6GHz / チャンネル幅 320MHz を確保してようやく 4.32Gbps ほど出ることが分かりました。

iPhone も MacBook もいまはチャンネル幅 160MHz までしか対応しておらず、上限が 2.16Gbps 程度になります。この先 Apple 製品が 320MHz に対応し、そしてそれらの製品を我が家で使うようになるまでに数年はかかるだろうなと思うと、いまアップリンクを 10GbE にするのはオーバースペック気味です。

また 6GHz についても Design Center で確認したところ 5GHz 以上に壁や扉による減衰が大きく、家全体を 6GHz でカバーするのは難しそうだということが分かってきました。

それならいったん 2.5GbE / 5GHz の U7 Lite で小さく環境を作り始め、いずれ 320MHz を使える MacBook Pro を買った時に U7 Pro XG を追加で買う形にすれば良いだろうと判断をしました。

もちろん U7 Lite の値段が安かったこともこの判断に大いに影響しています。UniFi 製品はおおむね1ドル180円くらいで計算されている中で、U7 Lite だけは1ドル170円くらいで計算されていて、それも手伝ってかなり安くなっています。コスパの魅力は強い。

PoE アダプタは繋ぎの 1Gbps

UniFi を導入する際のひとつの注意点だと思うんですが、UniFi の Wi-Fi AP は基本的に PoE 給電のみになっていて、今回選んだ U7 Lite もACアダプタやUSBからの給電はできません。

真っ当に考えれば PoE 対応のハブを買って給電すべきなのでしょうけど、この PoE 対応ハブがまたお高い。2.5GbE のハブ + ACアダプタの合計で5万円越え。しかもACアダプタは日本では近日発売でまだ買えない。

それじゃ困るんだ、いますぐ使いたいんだということで、1GbE の 15W PoE アダプタを買いました。

jp.store.ui.com

U7 Lite は 2.5GbE なのに PoE アダプタが 1GbE なので通信速度がここで低下するわけですが、いったん U7 Lite の検品やネットワークテストも兼ねて購入した形です。1つ1500円だから、余分に買っても痛手ではないですからね。

なおアメリカのストアでは 2.5Gbps の PoE+ アダプタや 10Gbps の PoE++ アダプタも販売されているのですが、残念ながらこちらはまだ日本では買えないようです。

store.ui.com

今年の秋にアメリカ旅行をする予定をしており、その際にこちらを買って帰れば良いのかな、などと想像していますが技適のことなどがよく分からないので想像しているだけです。

10Gbps ではなく 2.5Gbps で統一する

いったん U7 Lite で始めれば良いか、という小さな判断がきっかけで、家庭内ネットワーク全体を 10Gbps に統一せず 2.5Gbps に留める大きな判断に繋がりました。

これは今回のネットワーク見直しの中で一番妥協したポイントなのですが、そのおかげで必要な費用も大きく下がりました。

まずもって自宅で 10GbE に対応した端末は自室の Mac mini 1台しかありません。全室 10GbE 対応したところで、結局接続するのは 1GbE の端末か Wi-Fi AP だけです。その Wi-Fi AP についても上で述べた通り現状では 2.16Gbps までしか出ないので、10GbE 化する旨みがありません。

10GbE 機器は今のところ発熱も大きいし値段も高く、迂闊に手を出すと火傷しかねません。物理的にも。

今のところは 2.5GbE で留めておいて、また数年後に必要性が増した時に 10GbE 機器の導入を検討すれば、その時点ではもっと良い選択肢が出ている可能性もあります。

ただ 2.5GbE に留めた影響で自室の Mac mini も 10GbE から 2.5GbE にダウングレードする形となったため、ここだけは早めに見直すかも知れません。

ゆうて家庭内で NAS を使ってるわけでもなく、インターネット回線も 10GbE で繋いだ所でベンチマーク以外では活用できないので、急いで 10GbE 化したいニーズがあるわけではないんですけどね。

これからやりたいこと

いったんはスモールスタートで始めてみましたが、期待以上に好感触だったため、これから徐々にネットワークを強化していきたいと思います。

  • 家にある 1GbE ハブを Flex Mini 2.5G に置き換える
  • 自室だけ 10GbE か SFP+ を引いて、Wi-Fi AP も U7 Pro XG にする
  • 家全体のネットワークを PoE 対応させる

などなど、やりたいことは色々あります。

ひとつのネットワークプラットフォーム上で製品を追加したり置き換えたりしていけるところに、なんとなく自作PC的な面白さを感じていて、ネットワーク機器でもこういう楽しさがあるんだなーという発見がありました。

まだまだ UniFi を使い始めたばかり。俺達の UniFi はこれからだ。セロ先生の次回作にご期待ください!