DELLアンバサダーの企画で、XPS 15 2-in-1(以下XPS)の体験モニターに当選したため、手持ちのSurface Book with Performance Base(以下Surface Book)といろいろ比べています。
さて、XPSとSurface Bookは、いずれもノートPCとしてもタブレットとしても使えるタイプのいわゆる2-in-1 PCで、どちらもデジタイザペンが付属していて、手書きメモが簡単にできるようになっています。今回はこの手書きについて比較してみたいと思います。
手書き向きのモード
XPS、Surface Bookのいずれも、ただのノートPCとしてのスタイルだけでなく、「スタンドモード」「テントモード」「タブレットモード」の3つの使い方ができます。
前回のエントリーでは「スタンドモード」で外付けキーボードを使う様子を紹介しましたが、このスタンドモードは手書きメモをするときにも使いやすいです。通常のノートブックモードでは、手前にあるキーボードが邪魔でうまく手書きができませんが、スタンドモードであれば手前に邪魔なものはなくなるためです。
タブレットモードも手書きに向いているのですが、傾斜が足りなくて困りやすいので、手書きをする時には低い台(本とか)で傾斜をつけると良いですね。
一方、テントモードはスタンドモードよりも安定しやすいものの、ディスプレイが上下逆さになることに違和感があるため、あまり使いません。
ところで、Surface Bookをスタンドモードを使っている時にディスプレイの傾斜を変えようと思って触れると、(個体の問題かも知れませんが)タブレット部分とキーボード部分の接続が一時的に切断されてしまい、キーボード側に繋いでいるUSB機器が数秒間ぐらい使えなくなることがあります。ディスプレイを取り外しできるタイプのPCの宿命という気がしています。XPSではそういう問題は発生しませんでした。
書き味
ペンの書き味は、XPSに軍配があがります。まず優れているのは、ペンを動かした場合の追従の早さ。少し分かりづらいですがスローモーション動画で撮ってみました。
XPS(上の動画)の方が、Surface(下の動画)に比べて追従が早くなっているのが分かるでしょうか。ペンのようなアナログで慣れているデバイスでは、追従が遅いことが違和感に繋がるため、XPSのような追従の早さは重要です。
また、ディスプレイとペンの摩擦についても、XPSの方が滑りやすく、Surfaceの方が引っかかりやすいため、XPSの方が快適です。もちろん少しの引っかかりはあった方が良いのですが、Surfaceの引っかかりはゴムによる抵抗なので紙とペンで書く時のような摩擦による引っかかりとは違っています。そのため、むしろ滑りやすいXPSのほうが快適という評価です。
ペンの使い勝手
次はペンそのものの使い勝手なのですが、これは僕の場合、Surfaceの方が良かったです。
XPSのペンは、指で持つ辺りにボタンがついています。 ボタンは1つに見えますが、実際は上下2つに分かれていて、下側を押しながらペンを走らせると消しゴムとなり、上側を押しながらペンを動かすと領域選択になります。
このボタンなのですが、軽く触れるだけでも反応してしまうため、僕のようにペンの持ち方がおかしい人が使うと、ボタンに誤って触ってしまって誤動作させてしまいやすいのです。どうも「ペンの持ち方が正しいことが前提」にデザインされているようです。ほんの少しペンをずらせば使えるようになりますし、実際にそうやって使っていましたが、やっぱり指元にボタンがあるタイプのペンは少し苦手です。これは、ThinkPad X1 Yogaのペンも同じでした。
一方、Surfaceのペンも、指で持つ辺りに領域選択ボタンがついているのですが、それなりにしっかりと押し込まなければ反応しないため、誤作動することはありませんでした。 また消しゴム機能はペンのお尻の部分についており、昔ながらの消しゴムつき鉛筆と同じデザインなので違和感はありません。 ということでペンそのものについてはSurface Bookの方が好みでした。
ちなみに、XPSのペンはSurfaceでも使えますが、SurfaceのペンをXPSで使うことはできませんでした。どういう仕組みなんでしょうね?
まとめ
ペンの書き味は、総じてXPS 15 2-in-1の方が良かったです。ただペンの持ち方がおかしい人にとっては、Surface Bookのような誤作動しないタイプのペンの方が良かったです。デジタイザペンは各社1種類しか用意されていないことが多いですが、太さやボタンの数、デザインなどで、いくつか選べるようになれば良いのにな、と思いました。
デルさん、よろしくお願いしまーす!