俺様とJavaOne 2013(前編)
さて、いよいよ本題のセッションレポートに入りましょう。
Day 1 : 新情報のないKeynote
今年のJavaOneの目玉は、何と言っても、KeynoteがMoscone Centerで開催されることです。
Moscone Centerで開催されるのは、実に2009年以来の4年ぶり。
Open Worldとの併設となったことで、Hilton Hotelに追いやられていた
JavaOne参加者にとっては、少し感慨深い開幕となりました。
逆に言えば、目玉はそれだけです。
驚くほど、何も新しい情報はありませんでした。
Java SE/EE/ME/FXについての新しい情報は何もなし。
それよりも、デモや芝居に力を入れている様子でした。
Avatar goes open source!
その中で、Project Avatarのオープンソース化が発表されましたが、
Project Avatar自体の言及はほとんどなく、
オープンソース化して今後もコミットし続けて行くつもりなのか、
そもそも捨てるためにオープンソース化したのかも分かりません。
正直に言えば、僕が受けた印象は後者です。
Project Avatar自体は面白い試みだと思いますし、
こういうエンジンが欲しいなという想いもあって注目していたのですが
あまりに扱いが酷いというか、存在が消えかかっている印象です。
キーノート以外のGeneral Sessionでは、全く登場しませんでした。
まぁ敢えて言えば、Avatarのようなプロダクトは、
別にOracleが作らなくても良いのかなとは思います。
これまでの、Struts、Hibernate、Spring、Vert.xなどと同様に
ユーザが作り、ユーザが育てて行く軽量プロダクトになったほうが、
動きが早くなって、結果的に良いプロダクトになるかも知れません。
総じて言うと、Avatarは「好きなんだけど、期待薄」なんかそんな感じです。
Day 2 Mission Control 6.0では、Flight Recorderの自動解析が導入される
1日目はKeynoteのみ、2日目は1セッションのみという感じで、
ほとんどセッションに参加せずに、資料準備などしています。
いや、準備せずにblog書いてたりするんですけどね! アハハハハハハ!
原稿をしろ>俺
[CON5113]Production-Time Profiling Out of the Box
そんなわけで2日目に唯一参加したのがこれ、
JRockitの開発者Marcus Hirtのセッションです。
3年前のJavaOneで話していた「HotSpot + JRockit = HotRockit」の統合JVMが、
ようやく先日のJava SE 7 update40という形できちんと公開され、
そこで使えるJava Mission Controlや、Java Flight Recorderなどが紹介されました。
(7u4で少し使えていましたが、本格的に使えるようになったのは、7u40からです)
詳しい情報は、Marcus Hirtのblog ( http://hirt.se/blog/ ) の
最近のエントリーを読むのが良いと思います。
画面キャプチャつきでたくさん紹介されています。
個人的に一番衝撃的だったのが、ロードマップ。
将来のJava Mission Control 6.0にて「Flight Recorderの結果を自動診断する機能」が
計画されていて、これは僕も開発に携わっているENdoSnipeとガチンコになります。
これについては、色々上手くやる方法(?)を考えたいなと思っています。
ちなみにセッション中に、
JOverflowというヒープダンプ解析ツール(Mission Controlのプラグイン)を
少し試してみたら、思いのほか使いやすかったです。
「ヒープダンプのFindBugs」みたいな診断機能もついていますし、
HashMapのEntry、Entry[]、HashMap本体をまとめて { HashMap } とサマリする頭の良さとか、
間違いなく、VisualVMのヒープダンプ解析機能の上を行っています。
思わず、自分のセッション資料にJOverflowの紹介を追加しちゃいました (^^;
という感じで前半戦はおしまいです。
いやー、全然セッション出てないですね!!