谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

4Kディスプレイのサイズと解像度の関係を改めて調べてみた。

皆さんこんにちは、調べてみましたブログです。

要約

先に本文の内容をまとめておくと、こんな感じです。

  • 4KディスプレイをPCディスプレイとして利用する場合、通常は4Kネイティブではなく拡大して利用する
    • 21〜23インチの4Kディスプレイは、1920 x 1080(200%拡大)で利用する人が多い
    • 27インチの4Kディスプレイは、2560 x 1440(150%拡大)で利用する人が多い
    • 32インチの4Kディスプレイは、Macなら3008 x 1692、Windowsなら3072 x 1728(125%拡大)で利用する人が多い
    • 41インチぐらいなら4Kネイティブで利用できる
  • Retinaディスプレイは、実解像度の1/2の疑似解像度で使うのがベスト
    • 21.5インチは、4K(3840 x 2160)を1920 x 1080(200%拡大)で使うのがベスト
    • 27インチは、5K(5120 x 2880)を2560 x 1440(200%拡大)で使うのがベスト
    • 32インチは、6K(6016 x 3384)を3008 x 1692(200%拡大)で使うのがベスト

はじまり

今年の春頃、みんながリモートワークを始めるに伴い、ディスプレイやアームを買っているのを見ていると、ついついうらやましくなってしまい、僕も27インチの4Kディスプレイを買いました。MacBook Pro 16に繋いで問題なく使ってたのですが、ふと、自分が2560 x 1440(WQHD)相当の疑似解像度で使っていることを思い出しました。
せっかく4Kディスプレイなのだから、4K解像度にしたほうが良いのかなと思って、3840 x 2160にしてみたら、いやー、文字が小さくて読めない読めない。27インチでこのサイズは無理だ。もっと大きなディスプレイが必要だ、という気持ちになりました。

どれぐらいのサイズが必要なのだろうかと思い、サッと比で計算すると40.5インチのディスプレイが必要だということになり、ちょっとデスクで使うには大きいですね、という気持ちになります。でも、本当にこの計算が合ってるのかな? と思い、ちょっと調べてみることにしました。

Macの疑似解像度と、Windowsの解像度表記

そもそも解像度とか疑似解像度と言われるものが何だか分からなくなってきたので、整理することにしました。

Macの場合、ディスプレイの解像度は「疑似解像度」(英語表記の場合は Looks like)で表現されます。たとえば僕の持っている4KディスプレイをMacBook Proに接続した場合、疑似解像度の選択肢は次の5つになりました。( )内は4Kを標準とした場合の倍率です。

  • 1920 x 1080(200%)
  • 2560 x 1440(150%)
  • 3008 x 1692(128%)
  • 3360 x 1890(114%)
  • 3840 x 2160(100%)

一方、Windowsの場合は「解像度」と「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」という2つで表現します。後者は、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、300%、350%となっています。
MacWindowsの刻み方を比較すると、100%、125%(128%)、150%、200%の辺りは共通ですね。

つまるところ、現代の高解像度ディスプレイはDPI(インチあたりのドット数)が高すぎて、そのままだと文字が小さくて読みづらいため、文字を拡大する(その代わり、フチを滑らかに表示する)ようにしています。それでWindowsではパーセント表記で拡大率を表現する一方、Macでは疑似解像度という名前で表示の大きさを決めていて、つまるところMacでもWindowsでも、表現の仕方こそ違えどやっていることは同じでした。

Appleのサイトで製品を見てると

疑似解像度について少しググって調べてみると、こういう風に説明されていました。

上記で”2倍”と書いたが、Retina採用MaciPhoneiPadなどはMacBook無印などの例外を除けば全てネイティブ解像度はデフォルト設定の擬似解像度のちょうど縦横2倍になっている。
ではなぜデフォルトの値が2倍なのかというと、モニターというものはスケーリングした際に整数倍の表示にする時が一番ボケにくく鮮明な表示が可能になるからだ。
Macで4Kモニターを使用した際のRetina解像度 | INFORNOGRAPHY

なるほど、そういうものなのかと思い、AppleオンラインストアMacのオプション製品を調べてみることにしました。

27インチなら5K

まず、27インチRetinaディスプレイはこれが紹介されています。 www.apple.com 解像度は5Kです。前に見た時は「27インチで4Kを表示する時でも拡大するのに、5Kにしたところでさぁ・・・」と思っていましたが、このディスプレイの解像度は5120 x 2880で、ちょうど2560 x 1440の2倍になっています。
27インチディスプレイは、2560 x 1440相当で使うのがちょうど良い、という体感も照らし合わせると、そのちょうど2倍の解像度で提供するというのは納得がいきます。ちなみに27インチiMacも同じ解像度でした。

32インチなら6K

そして、値段が高いと評判の32インチRetinaディスプレイですが、こちらは6Kです。 www.apple.com この6016 x 3384という解像度は、3008 x 1692のちょうど2倍になります。つまり32インチでは、3008 x 1692の疑似解像度で使うと良いというのがAppleの考え方なのでしょう。

4Kは21.5インチ

ちなみに、iMacは21.5インチ版は4Kディスプレイ(あるいはフルHDディスプレイ)となっています。 www.apple.com 比率的にも、確かに21.5インチがちょうど良いと思います。

ただ、ディスプレイ単体としてはなぜか23.5インチの4Kディスプレイが紹介されていますね。 www.apple.com この辺りの不統一な感じはよく分かりませんが、視力が良くないなどで少し大きめに表示されて欲しい場合には、23.5インチ4Kが良さそうですよね。

4Kディスプレイユーザーの声も拾ってみる

「4K 27インチ 125% 150%」みたいな雑なキーワードでググってみて、世の中のWindowsユーザーがどういう倍率で表示しているかを調べてみました。
結果、どうやら27インチを使っている人は150%、32インチを使っている人は125%が多いようでした。

ここまでの話を整理すると、こんな感じです。

  • 21.5インチ or 23.5インチ
    • Appleストア: 4Kの200%表示で、1920 x 1080
    • Windows: 4Kの200%表示で、1920 x 1080
  • 27インチ
    • Appleストア: 5Kの200%表示で、2560 x 1440
    • Windows: 4Kの150%表示で、2560 x 1440
  • 32インチ
    • Appleストア: 6Kの200%表示で、3008 x 1692
    • Windows: 4Kの125%で、3072 x 1728

どうあれOSに関わらず、皆さんほぼ同じぐらいの(疑似)解像度で利用しているようです。

まとめ

そんなわけで、いま27インチディスプレイを2560 x 1440相当で使っていることは妥当であり、これを32インチに変えたところで程度の差はあれど拡大して使うことに変わりはないということが分かりました。

それならAppleオススメのLGの27インチ 5Kディスプレイにすれば綺麗になるかな、と思いましたが、こちらはHDMI入力がありません。Mac専用ディスプレイにするなら良いのでしょうけど、家庭用ゲーム機などを接続できなくなってしまうのは、ちょっと困ります。

じゃぁいっそ4Kネイティブで使える42インチ 4Kディスプレイを買えばネイティブ解像度で使えるから良いよね、と少し血迷いましたが、机から買い直しになるし、別にそこまで大きいものが欲しいわけじゃないしさすがにね、という気持ちになりました。

というわけで、安心して「何も買わない」という結論が出た、今回の調査でした。

いかがでしたか?