谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

3Dの見える化デモが新しかった、DTrace。

[TS-4847]DTrace and Java Technology: Taking Observability to the Next Dimension
http://developers.sun.com/learning/javaoneonline/j1sessn.jsp?sessn=TS-4847&yr=2009
監視用ツールDTraceのセッション。
DTraceは、OSに埋め込んだプローブ(監視ポイント)を呼び出すことで
監視やトラブルシュートを行うためのツール。


インベーダーゲームを利用して、以下の手順でパフォーマンスを改善するデモをやっていた。
 1. 「DTraceでメソッド呼び出し数を一覧化する」
 2. 「DTraceで呼び出し回数が一番多いメソッドのスタックトレースを取る」
 3. 「スタックトレースから問題箇所を見つけて、コード修正」
 4. 「メソッド呼び出し数が減ったことを確認する」


それから、Java7から搭載されるJSDTについて。
JavaAPIを使って、自分のアプリケーション内にプローブを
埋め込むことができるというもの。


ただ、このJSDTはほとんど使われないんじゃないかな、って思う。
そもそも、プローブをAPに埋め込むところが、ちょっと厳しい。
だって現実的に、「AP開発時に、問題箇所を予測してプローブを埋め込んでおく」
なんてことは無理でしょ。


問題が起きてから、デバッグ用コードを埋め込むことだって、なかなか難しい。
その点で言えば、後から処理を追加できるBTraceの方が使いやすいと思う。


最後に、DTraceで取得したメソッド呼び出しを3D化して
いわゆる「赤青メガネ」を使って飛び出す映像にする、というデモをやっていた。
「DAVE」というコールグラフ作成ツールの結果を、JMonkeyEngineで3D化したらしい。


決して大したデモじゃなかったけど、ビジュアル系ツールだけに、
こういう演出はなかなかの印象付け効果があったように思う。