谷本 心 in せろ部屋

はてなダイアリーから引っ越してきました

JavaOne 2009まとめ

今回のJavaOneは、大まかに以下のキーワードで語れると思います。

参加者の減少

今回のJavaOneは、明らかに、昨年に比べて人が少なかったです。


セッション間の異常な混雑も昨年ほどではなく、
また、例年であればコンセントを取り合う電源難民になるところが、
今年は、欲しい時にはコンセントを確保することができました。


私自身が大体どこにコンセントがあるか把握できるようになったことや、
今年はネットブックを持っている人が多く、充電不要な人が増えたのかも知れませんが
やはり人が減ったことの現われだったと思います。


また、日本人の参加者も昨年より大幅に減っていました。
Seasar(というかT2フレームワーク開発者)も今年は誰も参加せず、
日本SunやNECコンポーネントスクウェアの方も、ごくわずかしか参加していません。
毎年恒例の蟹パーティーに参加した人も、昨年の半数でした。


不景気とインフルエンザのダブルパンチが大きな原因でしょうが、
とにかく「人が減った」のは間違いありません。

失速

JavaOne自身が目新しさを失っています。
セッションリストを眺めてみても、率直に言って昨年と大差がありません。


JavaSE、EE、ME、FX、どれを取っても大きな発表はありませんでした。
「主役なし」と感じた昨年以上の、主役不在っぷりでした。


元々1年半周期でメジャーバージョンアップされていたJavaですが、
Java6のリリースから3年経ってもリリースされません。
この減速が、JavaOneそのものの失速にも繋がっているように思います。

Oracle

そして、Oracleによる買収。


ラリーエリソンは、Javaや、素晴らしいツールであるJavaFXも、
今後は投資して、発展させていくと話していました。


しかし現実として、どれだけ継続するかは分かりません。
ビジネスメリットが薄ければ、さっさと切られてもおかしくないでしょう。


一部のプロダクトは、軽くマズいんじゃないですかね。
たとえば、JavaFXとか、JavaFXとか、あとJavaFXとか。

クラウド

先ほど、今年も主役不在だといいましたが、
敢えてひとつ主役を挙げるなら、クラウドでしょうか。


GUIで仮想的なインフラを構築できる「Sun Cloud」は印象的でしたし、
クラウドに関連するセッションも多かったです(客寄せ的な意味合いも強いでしょうけど)


日本では、まだまだ妄想レベルの話しか出てこないクラウドビジネスですが、
JavaOneでは具体的な活用方法がでてきたり、活用/管理パターンが紹介されるなど、
クラウドが実際のインフラとして活用され始めていると感じました。


僕はいままで日本で仕事をしてきて、
「インフラは基盤グループ任せ。僕らはソフトを開発する」というスタイルを
ずっと目にしてきました。


ただ、今後クラウドが流行ってくれば、ソフト屋がインフラを担当する機会が増えたり、
スケールするソフトを書くためにインフラを理解する必要ができたりと、
インフラに接する機会が増えるはずです。


そういう点で、JavaOneなどを通して、クラウドの実績を
いち早く学んでおくことには、意味があるように思います。